サービスパンフレットの
デザイン&企画ガイド
サービスパンフレットが必要な理由
販売促進を考える際、サービス案内パンフレットを作成することは容易に思いつきます。
新サービスの拡販のために、あるいは今まで担当者がパワーポイントで作成してプリントアウトしていた提案書を、社内共通のパンフレットとして一本化したい、といったケース、あるいは従来のパンフレットが古くなり過ぎたのでリニューアルした、といったケースもあると思います。
ここで、サービス案内パンフレットをより良い機能的なものとするため、前提条件を整理しておきましょう。
営業・商談の“武器”として活用できる
- 口頭説明だけでは伝わりにくい情報を補足
専門的な内容や業務フロー、プランの選び方などを分かりやすく「見える化」し、理解度を高めます。
- 担当者のプレゼン力に左右されない
経験や話術に頼らず、誰が説明しても一定以上の訴求が可能です。
- 持ち帰って“社内検討”される際にも有効
資料が手元に残ることで、組織内回覧や意思決定の材料となります。ホームページと違って、物理的に回覧できる点が強力です。
企業の信頼感を高めるブランディング効果
- 情報整理とデザインで“誠実さ”や“丁寧さ”が伝わる
内容が整理され、きちんとまとまったサービスパンフレットの方が安心・信頼につながります。
- 「会社の顔」として印象をコントロールできる
名刺の次に見られるのがサービスパンフレット。第一印象をプラスにできる重要なツールです。
- ブランドコンセプトを明文化・視覚化できる
ロゴ・カラー・トーン&マナーを統一し、ブランドイメージを訴求可能です。
サービスの魅力を可視化して訴求できる
- メリット・強み・導入実績などを“説得力ある形”で提示できる
単なる特徴ではなく「選ばれる理由」を納得感をもって印象的に伝えられます。
- 写真・図解・導入事例で“体験に近いイメージ”を提供
サービス提供の流れを疑似体験的に表現できます。
- 比較表やQ&Aで“迷いや不安”を解消
顧客の選定プロセスを後押しするための情報設計が可能です。
Webでは伝えきれない“温度感”や“質感”を届けられる
- 紙ならではの“触れる情報”が信頼を補強する
質感・重み・装丁などが「サービスそのもののイメージ」として伝えられます。
- 展示会や説明会など“対面場面”で即戦力になる
物理的に手渡し可能で、会場での説明も可能。リアルの場に適した「現場完結型の営業資料」として使えます。
- オフラインでもデジタル導線を作れる(QRやURL)
紙からWebや動画に誘導し、クロスメディア戦略を実現可能です。
導入・採用・購入・問い合わせの“決定打”になる
- 顧客の「あと一押し」の背中を押せる
「もう一度見返して、納得して決定しよう」という行動につながります。
- 営業終了後にパンフが“代理で語ってくれる”
担当者が帰った後、社内で再検討される際の“静かな営業パーソン”として残ります。
- 複数サービスをまとめて訴求可能
比較検討中のサービスの優劣判断を容易に行う材料となります。
顧客教育・理解促進の教材としても機能する
- 複雑なサービス内容をシンプルに整理できる
「難しい」「わかりにくい」を図解やフロー、ビジュアル訴求で解消できます。
- 検討前の導入準備・理解に役立つ
営業前に資料を渡しておくことで商談効率を上げられます。
- アフターフォローやサポート窓口の案内にも使える
導入後の不安を軽減する役割も担えます。
印刷以外の展開も可能(PDF/電子ブック/Web)
- PDF配布でコスト削減&スピード対応
印刷しなくても即時共有可能。オンライン商談時にも対応できます。
- デジタルブックで“冊子型UI”のままWeb化可能
ページめくりの感覚を残しつつ、Webと連携できる新たな表現も可能です。
サービスパンフレットを作成する理由
パンフレットは「顧客に動いてもらうための装置」
サービスパンフレットは単なる「説明資料」ではなく、顧客の理解 → 共感 → 信頼 → 行動へとつなげる“きっかけ装置”です。
- 見込み顧客に“正しく伝える”ための手段
サービスの価値をわかりやすく・正確に・統一して伝えるための媒体
人によって説明のブレが出ないようにする「標準化された情報ツール」
口頭では伝えにくい特徴・仕様・使い方を、視覚的に整理・補完できる
- 営業・販促活動を効率化する“営業支援ツール”
営業担当者が訪問時や商談後に説得力ある補足資料として渡せる
展示会・店舗・イベント・代理店などで第三者が説明する際にも使える
PDF化してオンライン商談や問い合わせ対応にも使い回し可能
- 信頼・安心感の醸成(ブランディング効果)
しっかりしたパンフレットがあることで「きちんとした会社」という安心感を与える
サービスだけでなく、会社の姿勢や信念を間接的に伝えることができる
デザイン・トーン&マナーの一貫性がブランドの印象を底上げ
- 顧客の意思決定を後押しする“判断材料”
比較検討中の顧客が「最終的に選ぶ根拠」を提供する
他社との違いや選ばれる理由を視覚的・言語的に明確化
実績・導入事例・FAQなどを掲載し、検討段階での不安や迷いを払拭
- Webでは補いきれない“体験価値”の提供
紙の手触りや厚み、写真・レイアウトの印象が五感に訴える
印刷物として“持ち帰り・読み返し・共有”されやすい
QRコードやURLでWeb・動画と連携すればクロスメディア展開も可能
- 社内用・流通用の“共通認識ツール”としても活躍
新人教育や社内研修で「このサービスは何か?」を共有する教材として
販売代理店・提携企業向けの業務連携・サービス説明の基盤資料にも使える
一度作っておけば、他部署・他チームでも使える「汎用性の高い資産」
サービスパンフレットの目的(=設定すべきゴール)
サービスパンフレットの質を高め、採用率を高めるには、作成するサービスパンフレットに与える役割、つまり作成目的の明確化がポイントです。
サービスパンフレットの作成目的
ゴール 1
サービス内容を可視化する
抽象的・無形なサービスの中身や流れを“図や事例”で具体的に伝える。業務フロー・提供価値・対応範囲を明確にする
ゴール 2
営業支援・提案補助
提案時や訪問時に「サービス理解の補足資料」として活用。導入前の検討材料/商談後の回覧資料と位置付け
ゴール 3
差別化・信頼の訴求
競合と似た印象になりがちなサービスの違いを、可視化・言語化して訴求。実績/強み/対応力/顧客の声を伝える
ゴール 4
導線設計(CTA)
問い合わせ・相談・見積・体験/見学などのアクションを誘導。QRコード、Web導線、キャンペーン連携も組み合わせる
ゴール 5
業界・用途別での柔軟展開
業界・用途別のターゲットパンフとして展開。共通化要素に加え、一定部分を業界や用途に特化することで効率的・効果的に展開
ゴール 6
共感によるブランド強化
顧客との価値観共有や問題意識の提示で、共感マーケティングを狙う。代表挨拶・ストーリー構成・理念の明文化
サービスパンフレットの政策前に確認すべきこと
上記の目的を意識しながら、以下のサービスパンフレット作成前のポイントを整理します。
1. 目的・ゴールの明確化
- パンフレットの主な目的は?
説明資料/営業支援/ 顧客獲得/信頼構築
- どんな成果を期待するか?
問い合わせ増加/導入促進/ブランド認知など
- どの段階の顧客に渡すか?
初期接触/比較検討中/商談中/導入前後
ゴールが曖昧だと、メッセージも構成もブレてしまいます。
2. ターゲット(読み手)の明確化
- 誰が読むパンフレットか?
見込み顧客/代理店/エンドユーザー/学生/保護者など
- その人は何に困っているか?
悩み/疑問/不安/比較したいポイント/情報レベルはどの程度か
業界に詳しい/初心者/技術者/購買担当
ターゲットに合わせて「言葉」「構成」「トーン&マナー」が決まります。
3. 掲載すべきコンテンツの棚卸し
- 伝えるべき情報は何か?
サービス概要/特徴/事例/価格/導入の流れなど
- その情報は最新か?正確か?
古い情報や未確定の内容は誤解の原因に
- 写真・図・ロゴ・資料は揃っているか?
素材不足だと制作スケジュールに影響大
不足している情報は「誰がいつまでに用意するか」を事前に決めておきましょう。
4. 構成・ページ数・仕様の仮決定
- 何ページ構成にするか?
A4/4P/6P/中綴じ/三つ折り/1枚もの
- 情報をどう構成するか?
導入→概要→特徴→事例→料金→問い合わせ…など流れを設計
- 紙のサイズや折り方の希望は?
配布方法(郵送・手渡し)によっても変わる
見た目やデザインの前に「構造の骨格」がとても大切です。
5. トーン&マナーの方向性確認
- パンフレットの雰囲気は?
信頼感/親しみ/モダン/クール
- 自社のブランドと合っているか?
Webや他ツールと統一されている?
- 参考になる他社パンフはあるか?
トーンの指標・共有資料として役立ちます
初回の打ち合わせ時点で、言葉とイメージのズレを防ぐのがポイントです。
6. スケジュールと関係者の整理
- 納品希望日はいつか?
イベント・展示会・リニューアルタイミングなど
- 誰が校正・確認をするか?
社長/営業/法務/複数人か1人か
- 途中で意思決定が滞りそうなポイントは?
上長承認・写真確認・原稿提出などを見越しておく
「誰がボールを持つか」「どこで詰まりやすいか」を事前に想定しておくとスムーズです。
7. 予算と想定印刷部数の目安
- 制作費の目安はあるか?
予算の上限・下限を明確にしておくと提案しやすい
- 印刷部数は何部か?
初回は少なめ→PDF配布との併用も検討可能
- 二次活用は予定しているか?
展示会・採用・別媒体などで流用できる設計にすることも可能
サービスパンフの掲載コンテンツ例
上記をふまえた上で、以下のような掲載コンテンツの中から自社に適切・効果的なものをピックアップします。
冒頭に配置すべき“導入パート”コンテンツ
- キャッチコピー/ビジョン。サービスの本質や価値を端的に伝える。一目で“何をしているのか”が伝わるように
- 事業概要・提供サービスの全体像で、どんなサービスを提供しているのかを一覧で提示。選択・検討しやすいような“事業/サービスマップ”を設けると効果的
サービス内容をわかりやすく伝えるコアパート
- サービスの詳細解説(サービスごとに分ける)。対象・内容・流れ・特徴・メリット・価格などを紹介
- サービス導入の流れ(フロー)。どのタイミングで顧客が何をすべきか、あるいは何を提供されるのかが一目で分かるようにイラスト・図解・アイコン化で視覚化
- 対応可能な領域、オプション項目/カスタマイズ対応の範囲。標準サービス以外にも柔軟な対応範囲があることを伝える
信頼を高める“根拠”となるコンテンツ
- 導入実績(企業名/件数/エリア)。具体名が出せない場合でも出せる範囲で数字を準備する
- 顧客の声・インタビュー。写真入りだとさらに効果的
- 認定・資格・受賞歴など。規制産業における許認可はもちろん、ISO認定やプライバシーマーク、業界賞などの表彰など、社会的信頼や専門性を訴求
サービスの付加価値を高める“差別化要素”コンテンツ
- 選ばれる理由/他社比較ポイント。競合との違いを比較表やアイコン付きリストなどで視覚的に見せられると良い
- 導入メリット・導入成果。「工数削減◯%」「CV率向上」など具体的な数値で効果や成功事例を訴求
- サービス開発の背景やこだわり。なぜこのサービスが生まれたのか、顧客の課題に着目した「問題解決への思い」があると共感されやすい
お問い合わせ・行動を促す“導線”コンテンツ
- お問い合わせ方法(電話/メール/フォーム)。何を伝えれば良いかが明示されていると良い
- デモや見学・体験/見積もり依頼の窓口。「次の一歩」を促すきっかけを作る
- SNS・Webサイトとの連携。QRコードを設置し、説明動画や事例紹介ページなどに誘導可能。
会社としての安心感を伝える企業情報パート
- 会社概要(所在地・代表・設立年など)。複数拠点がある場合、全国展開している場合は、カバー範囲を占める地図表現も有効
- 理念・行動指針。社会生活に深く関連したサービスの場合は、SDGsや地域連携といった企業姿勢や社会的責任もサービスにおける付加価値として考えられる
- スタッフ紹介・担当者の顔出し。“人が見える”ことで安心感や技術への信頼、不安解消効果が期待できる
その他あると嬉しい補足的コンテンツ
- よくある質問(FAQ)。問い合わせ前の疑問を解消し導入や見積依頼を後押しする
- 実績データインフォグラフィック。件数・顧客満足度・継続率などをビジュアルで見せる
- 関連サービスの紹介。関連性の高いオプションやサービスへのセット展開提案
サービスパンフレットにおけるアピールポイント
このようにサービスパンフレットのコンテンツを検討、決定したら、コンテンツ作成時に自社のアピールポイントを整理・抽出し、情報羅列型から脱却してしっかり訴求できるように強調します。
アピールの切り口の中で自社にあてはまるもの、他社との比較優位性の高いものを選択しましょう。
サービス内容そのものの“ユニークさ”で差別化
- 提供範囲・対応力。他社よりも「幅広い/深い/柔軟な対応」ができる点を訴求。対応エリア/時間帯/業種/工程の幅など
- 技術・ノウハウの独自性。独自の仕組み、特許技術、熟練の技など。独自手法のフロー図解・資格者数など
- スピード・対応時間。即対応/短納期/土日対応など、レスポンススピードの優位性。「最短◯日納品」「24h以内初動」など、より具体的に表現
成果・効果での差別化(ファクトベース)
- 成果数値の明示。実績件数・顧客満足度・リピート率などの“見える数字”をインフォグラフィックやビジュアルで表現
- 課題解決事例/ビフォーアフター。具体的な顧客の課題→解決のストーリー展開。導入効果を表現
- 他社比較による改善率。「他社よりも◯%効果的」という訴求を比較グラフ等で客観的に明示
人的・組織的な“信頼感”で差別化
- 担当者の専門性・対応力。経験年数・実績・対応姿勢・専門性など。スタッフ紹介・資格者一覧・担当者メッセージ
- サポート体制・フォローの手厚さ。初回相談〜納品後までのステップを明確にし、サポート体制や充実したアフターフォローの内容を明示
- チーム力・風土。小回りの利くチーム連携/風通しの良さ、臨機応変に提案する柔軟な対応など。「1つの窓口で一貫対応」「迅速な社内連携体制」といったシステムの説明も有効
“世界観・姿勢・価値観”での差別化(共感訴求)
- サービスへの想い・理念。なぜこのサービスを提供しているのか。代表メッセージ・開発ストーリーで明文化
- SDGs・サステナビリティ。社会的配慮や、持続性・環境対応など。FSC認証紙・地域連携・女性活躍など具体的施策を紹介
- 業界・地域・特定層への想い。地元密着・特定業界に専門特化など。「◯業界に強い」「地域密着00年」などフォーカスポイントを打ち出す
柔軟性・カスタマイズ性で差別化
- 対応の柔軟さ。標準設定だけではなく“相手に合わせる”柔軟な設計思想。オプション一覧・カスタマイズ事例など掲載
- 提案力の高さ。課題ヒアリングから最適解を導くコンサルティング力。具体的な提案事例や、コンサルティングの流れを解説
- 中長期的な関係構築志向。“1回で終わり”ではなく継続的な関係性の中で生まれる付加価値を提案。定期レポート/PDCA支援などの紹介
“顧客視点設計”で差別化(わかりやすさ・親しみ)
- 専門用語を噛み砕いた説明。初心者にもやさしい内容・構成を心がける。図解・イラストを活用
- 多言語対応・アクセシビリティ配慮。多言語併記/フォント配慮/ユニバーサルデザインなど考慮。多言語展開は併記より別冊化が望ましい
- “共感ポイント”を意識した事例構成。顧客目線の課題や背景を描く。業界別・課題別にカテゴライズして共感しやすくする